捨てて勝つ!海外開発現場で学んだ「戦略的システム解剖術」と生き残り戦略:C# / WPFエンジニアのリアルな現場報告

やあ、みんな。元気かな? 今は海外のテックカンパニーで、C#とWPFを武器に、日々設計やら開発やらに明け抜けているシニアエンジニアだ。

「海外でエンジニアとして働く」と聞くと、最新のクラウドネイティブな技術を駆使する姿を想像するかもしれない。でも、現実の業務アプリケーション(金融、医療、インフラ等)では、僕たちが最初に直面するのは「15年と積み上げられた巨大な歴史の地層」だったりするんだ。

今回は、僕が海外の現場で学んだ**「システム考古学(System Archaeology)」と、そこから導き出す「戦略的な解剖術」**について話をしよう。


1. 考古学者になれ?謎の巨大レガシーとの対峙

ジョインした初日、僕に渡されたのはビルドに15分かかり、誰も全貌を把握していない数百万行クラスのWPFアプリケーションだった。

海外の現場は驚くほど合理的だ。利益を生んでいるシステムは、どんなに古くても「資産」であり、それを死なせずに進化させる「解剖スキル」こそが、高単価なシニアエンジニアに求められる真のバリューなんだ。

システム考古学:何を残し、何を殺すか

レガシーコードを前に「全部理解して直そう」とするのは、海外のスピード感では命取りだ。泥に埋まった遺跡から、価値のある「金貨」だけを見つけ出す眼力が必要になる。

  • Keep(残すべきもの): 会社が10年かけて培った「複雑な計算ロジック」や「ドメインルール」。
  • Kill(捨てるべきもの): メンテナンスの止まった外部ライブラリ、ブラックボックス化した独自通信基盤。

「なぜこのコードはこういう形をしているのか?」という歴史的背景(痛み)を理解した上でメスを入れる。これが、現場で信頼を勝ち取る第一歩だ。


2. 「Wrapper Strategy」の魔法:外側だけをモダンに変える

汚いコードを見ても、いきなり中身を書き直してはいけない。海外のミッションクリティカルな現場では、「動いているクソコード」は「動かない神コード」より価値がある。そこで登場するのが、僕がシニアから盗んだ最強の武器、**「Wrapper Strategy(ラッパー戦略)」**だ。

インターフェースという名の「絶縁体」

やり方はシンプルだが、効果は絶大だ。

  1. 理想のインターフェースを定義: 最新の.NETの作法(Taskベース、クリーンなプロパティ)で定義する。
  2. ラッパークラスを実装: その中でドロドロのレガシーコードを呼び出す。
  3. 毒をカプセル化: スレッドセーフでない挙動やグローバル変数をラッパー内で吸収する。

これによって、新しいViewModelやロジックを「レガシーの毒」から守り、最新の技術スタックで開発を進められるようになるんだ。


3. リプラットフォームか、リファクタか。上司を黙らせる「損得勘定」

「作り直し(Replatform)」はエンジニアにとって麻薬のような魅力がある。しかし、海外の経営層は「コードの綺麗さ」には1円も出さない。彼らを納得させるには「経営者視点の損得勘定」が必要だ。

捨てる決断を下すための3指標

僕が実践している、マネジメント層に刺さるチェックリストがこれだ。

指標経営リスクの翻訳
採用コスト「あと5年、このWPFアプリを保守できる人を今の給料で雇えますか?」
開発速度(Velocity)「工数の70%が調査に消えています。刷新すれば新機能の投入速度は6倍になります」
段階的移行の可否「一気に数億かけるのではなく、一部だけ新環境で試す『絞め殺しのイチジク』戦略で行けます」

Google スプレッドシートにエクスポート

僕は以前、大規模なWeb移行案を「WPF特有の印刷ロジックの複雑さ」を理由に中止させたことがある。ビジネスを殺さない現実的なリファクタリングを提案したことで、僕は「最も信頼できる技術アドバイザー」としての地位を確立したんだ。


4. 結論:技術より「決断」がエンジニアの価値を決める

海外、特にシニア層の求人票で重視されるのは、最新フレームワークの知識よりも “Strong decision-making skills(強力な意思決定能力)” だ。

現代のシステム開発において、コードを書くことは将来の負債を増やすリスクでもある。だからこそ、**「何を書かないか」「何を捨てるか」**を冷静に判断できる人間の価値が、市場で高騰しているんだ。

海外を目指す君へ

C# / WPFの巨大な資産は世界中に眠っている。そこには「考古学と外科手術」を必要とする巨大な市場がある。自分の泥臭い経験を卑下しないでほしい。それは海外では、複雑な問題を解決できる希少なスキルとして高値で取引される武器になる。

日本人エンジニアの「丁寧さ」に、「ドライな損得勘定」をプラスしよう。それだけで君は「開発者」から「ビジネスパートナー」へと進化できる。

いつか、世界のどこかの現場で、レガシーコードの思い出話をしながら一緒にビールを飲める日を楽しみにしているよ。


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