「海外エンジニアが“オープンソースで稼ぐ”という選択肢 ― 僕が気づいた新しいキャリアの扉」**

  1. 気づけば、自分のOSS活動が“資産”になっていた話
    1. **サブタイトル:
    2. ◆ “オープンソースは資産になる”という事実
    3. ◆ 海外だと OSS コントリビューションは “履歴書以上” の説得力がある
    4. ◆ 気づいたら “OSS経由の仕事” が勝手に流れ込む構造ができていた
    5. ◆ 「オープンソースで稼ぐ」なんて別世界の話だと思ってた自分への反省
    6. ◆ そして僕は決心する。「ちゃんと仕組みにしよう」と
  2. 海外で実感した“OSS は仕事を連れてくる”という現実
    1. **サブタイトル:
  3. ◆ 1. コンサルや契約案件が“自然発生”する世界
  4. ◆ 2. 海外には“OSSにお金を払う文化”が存在している
    1. ● 企業も個人も当たり前にお金を払う
  5. ◆ 3. グラント制度(助成金)が“OSSエンジニア向けに”普通に存在する世界
  6. ◆ 4. 自分のOSSを“製品化する”という選択肢
    1. ● 例を挙げると…
  7. ◆ 5. 会社員でもフリーランスでも関係なく、OSS がキャリアの“第二の柱”になる
  8. ◆ 海外で働くエンジニアとしての結論(承まとめ)
  9. OSSを“成果”から“仕組み”へ変える瞬間
    1. **サブタイトル:
  10. ◆ 1. “入口を増やす”という、最も地味で最も効く戦術
    1. ● GitHub の README を “営業資料化”
    2. ● 英語でのテクニカルブログを書く
    3. ● 小さくてもいいから講演をする
  11. ◆ 2. YES・NO の基準を決めたら、案件の質が跳ね上がった
    1. ● 僕が YES にする案件(例)
    2. ● 僕が NO にする案件(例)
  12. ◆ 3. 「相談→有償サポート」の導線を“自然な形で”つくる
    1. ① GitHub → Discussion / Issue → 技術相談
    2. ② 少し踏み込んだ相談が来たらこう返す
    3. ③ 30分の相談を終えたら、次の3つに繋がる
  13. ◆ 4. 失敗から学んだ“やってはいけない落とし穴”
    1. ● 落とし穴1:無償でやりすぎる
    2. ● 落とし穴2:金額を曖昧にする
    3. ● 落とし穴3:急ぎ案件を受ける
    4. ● 落とし穴4:相手の文化を理解せずに進める
  14. ◆ 5. 海外エンジニアとしての“OSS活用戦略”
    1. OSS × 海外エンジニア = 最高に相性がいい理由
    2. **そして最重要なのは、
  15. ◆ 転まとめ
  16. OSSがくれた“自由に働く力”
    1. **サブタイトル:
    2. ● OSS があると、面接でも説得力が違う
    3. ● プロダクトコードだけでは見えない部分も評価される
  17. ① 自分の困ったことを解決するコードを公開する
  18. ② README に価値を書く
  19. ③ 1人でやらない。コミュニティを巻き込む。

気づけば、自分のOSS活動が“資産”になっていた話

**サブタイトル:

「趣味で書いてたコードが、ある日いきなり“仕事”に変わった」**

海外でエンジニアとして働き始めて数年。
僕はずっと「副業とか、収益化とか、そういうのは関係ない世界で生きていくんだろうな」と思っていました。
C# と WPF をメインにして、会社のプロダクトに集中して、チームのデリバリーを上げて……。
まあ、よくある“ひとつの会社に全力投球”のスタイルです。

でも海外で働いていると、本当にびっくりするくらい、周囲のエンジニアの働き方が多様なんですよね。

  • 個人でツールを作って売っている人
  • 月額支援(Patreon, GitHub Sponsors)だけで生きている人
  • 仕事の8割が OSS 活動からのコンサル依頼の人
  • 会社に属さず、全部コントラクト(契約ベース)で食べている人

最初は正直こう思ったんです。

「いや、そんな一握りの天才だけができる世界でしょ」

でも……実は全然違いました。


◆ “オープンソースは資産になる”という事実

ある日、僕が趣味で作っていた小さな OSS ライブラリに、海外のエンジニアから Issue が飛んできました。

「この実装いいね。ちょっと詳しく相談したいんだけど、コンサルお願いできる?」

え、ちょっと待って。
ただの趣味だよ?
仕事じゃないんだよ?

……と言いながら、気づけば30分のオンライン相談が有償に変わり、
その後「この部分、実装してくれない?」と小さな契約につながり、
まさかの「うちのプロジェクトの設計レビューもお願いできない?」へ。

そこで初めて実感しました。


◆ 海外だと OSS コントリビューションは “履歴書以上” の説得力がある

日本にいた頃は、

「OSS は勉強になるけど、仕事には直結しない」

みたいなイメージが少なからずあった気がします。

でも海外では逆。

OSS のコミットログは、そのまま実績であり、信頼であり、スキル証明。

コードの質、レビューのスタイル、議論の仕方、癖、強み——
全部丸見えだからこそ、採用やコンサルの相手からするとめちゃくちゃ安心材料になる。

いわば “公開されたポートフォリオ” です。

特に僕のように C# / WPF のようなニッチ領域で活動していると、
その技術に詳しい人自体が少ないので、なおさら価値が高まりやすい。


◆ 気づいたら “OSS経由の仕事” が勝手に流れ込む構造ができていた

そこから少しずつ、こんなパターンが発生しました。

  • Issue → 議論 → 「アドバイスして」 → 小規模コンサル
  • Pull Request への返答 → 「このアーキテクチャどう思う?」 → 設計レビュー案件
  • OSS の派生コミュニティ → 「この機能追加できる?」 → 単発契約
  • ライブラリについて紹介したブログ → 「この機能使いたい」 → 技術サポート

不思議なもので、
お金を稼ごうとして OSS を書いたわけじゃないのに、OSS が収益を生む入口になった んです。

海外にいると特に、この種の“オープン”な仕事の広がりが本当に強くて、
会社に依存しないキャリアの可能性が一気に開けるんですよね。


◆ 「オープンソースで稼ぐ」なんて別世界の話だと思ってた自分への反省

僕はずっと、

  • 「発信とかOSSで稼ぐなんて難しい」
  • 「スーパースターじゃないと無理」
  • 「会社員は会社の仕事だけしてればいい」

そんな固定観念を持っていました。

でも実際は、

  • 小さなツールでも価値になる
  • ニッチな技術ほど案件が来る
  • 知名度よりも“コードの透明性”が強い
  • 1本のIssueから人生が変わる
  • 海外ではOSSへの感謝が“支払い”に変わりやすい

こんな現実を目の前で体験してしまった。

特に海外の文化では、

「良い仕事には、正しくお金を払うべきだよね」

という価値観がかなり強い。
だからこそ、OSS メンテナでも“支援を受ける”ことに抵抗がないし、
企業側もOSSのメンテナに「コンサルお願い」と自然に声をかける。

僕はこの文化に触れて初めて、
「OSS はただの奉仕じゃない。価値の交換なんだ」
と理解しました。


◆ そして僕は決心する。「ちゃんと仕組みにしよう」と

この経験が積み重なった結果、
「自分の OSS 活動を、もっと体系的に活かせるんじゃないか?」
という気づきに至りました。

その後の「承」では詳しく書くつもりですが、

  • コンサル・契約案件としてのOSS活用
  • OSSメンテナ向けの海外グラント制度
  • 自作のオープンソースを“プロダクト化”する道

など、OSS を収益につなげる道は驚くほど多い

そしてなにより、

OSS を通じて広がる人間関係や信用は、海外エンジニアにとって最強の武器になる。

僕のキャリアは、まさにそこから大きく動き始めました。

海外で実感した“OSS は仕事を連れてくる”という現実

**サブタイトル:

「気づいたら、OSS がキャリアの“第二エンジン”になっていた」**


海外で働き始めてしばらくして、僕の OSS 活動が「なんか仕事を連れてくるぞ?」という状態になってきた頃。
そこから徐々に、OSS とキャリアの接点について深く理解するようになりました。

最初は本当に“偶然”の連続でした。
ただ、そこで関わったエンジニアたちの会話や文化、仕事への姿勢を見ているうちに、僕の中である確信が生まれました。

「OSS は、海外で働くエンジニアのキャリアにおいて、めちゃくちゃ強力な資産である」

ここからは、僕の経験と、周囲の海外エンジニアが実際にやっていた「OSS × お金 × キャリア」のリアルな話をまとめていきます。


◆ 1. コンサルや契約案件が“自然発生”する世界

僕の最初の有償 OSS 案件は、
GitHub の Issue から始まりました。

「この機能、どうやって実装してるの?
今進めてるアプリに組み込みたいんだけど、30分だけ相談できる?」

これがズルいくらい強いんです。

だって、相手はすでに僕のコードを読んでるし、気に入っている。
僕の技術に対してある程度の信頼を持っている。

つまり、営業をしなくていい。

これって、海外で働く上では本当にありがたい。
フリーランスじゃなくても、副業でも、会社員でも、
自分の専門性を“指名される形”で提供できる。

しかも、C# / WPF / XAML のようなニッチな領域だと
同じ領域の詳しいエンジニア自体が少ないので、
「あ、この人頼れそうだな」
と感じてもらえる確率が高い。

結果として、

  • 単発の技術相談
  • 実装の一部委託
  • UI/UX の改善依頼
  • アーキテクチャレビュー
  • 技術的負債の解消依頼
  • その後の継続サポート契約

と、案件の種類がどんどん増えていく。

まさに、気づいたら、自分のOSSが新しい仕事の入口になっていた、そんな感覚でした。


◆ 2. 海外には“OSSにお金を払う文化”が存在している

日本にいると、
「OSS って無料だし、ボランティアの世界でしょ?」
と思われがちですが、海外では違います。

● 企業も個人も当たり前にお金を払う

  • GitHub Sponsors
  • OpenCollective
  • Patreon
  • Buy Me a Coffee
  • 個別のコンサル契約
  • 継続的なサポート契約

海外の企業は OSS を大量に使っているので、
「依存しているライブラリのメンテナにはちゃんと支払おう」
という価値観が根付いているんですよね。

そして驚くのは、
支援してくる企業は、本当に丁寧にコミュニケーションを取ってくる点。

  • 「この機能をメンテ継続してくれてありがとう」
  • 「プロダクトの中で重要な役割を果たしている」
  • 「更新計画やロードマップはどうなってる?」

など、“OSS を使う側の責任感”がある。

僕は初めて企業からサポート料を受け取った時、
正直めちゃくちゃ驚きました。

「えっ、この小さなライブラリに?
本当に支援してもらっていいの?」

でも、それは当たり前のことだった。

OSS は価値を生んでいるもの。
対価が支払われるのは自然なこと。

日本にいた頃は想像もできなかった、この文化に衝撃を受けたのを今でも覚えています。


◆ 3. グラント制度(助成金)が“OSSエンジニア向けに”普通に存在する世界

僕がもっと早く知りたかったのがコレ。

海外には、OSSのメンテナやプロジェクト向けの助成制度(Grant)がたくさんあるんですよね。

  • Mozilla Open Source Support
  • NLNet
  • Google Open Source Program
  • GitHub Sponsors のメンテナグラント
  • Linux Foundation 系の支援
  • 欧州のデジタル革新系助成金
  • Open Source Collective のファンド

これらは、

  • ライブラリの改善
  • 新機能の実装
  • セキュリティ向上
  • 文書化
  • コミュニティ拡大
  • OSS教育プログラム

など、プロジェクトを良くするための活動に対して支援してくれる。

しかも多くの助成金は、
個人単位でも申請できるというのが最大の強み。

僕の周りにも、

  • 1回の Grant で数十万円〜数百万をもらっている人
  • Grant だけで1年間を生活している人
  • 大学や研究機関と共同で OSS を育てている人

が普通にいます。

日本ではまだあまり知られていないけど、
OSS を本気で育てたいエンジニアにとっては、強烈な追い風なんですよね。


◆ 4. 自分のOSSを“製品化する”という選択肢

僕が海外で影響を受けた大きな考えの一つがこれ。

「OSS として公開したものを、そのままプロダクトに進化させる」

これを実際にやっている人がめちゃくちゃ多い。

● 例を挙げると…

  • OSS版は無料 → 商用アドオンを販売
  • 基本機能は無料 → プロフェッショナル版を提供
  • OSS版はコアのみ → GUIツールを有料で提供
  • OSSを使った SaaS を構築
  • 高度なサポート・教育を有償化

いちばん驚いたのは、
1人で作った OSS から SaaS を立ち上げて、年収が会社員時代の数倍になったエンジニアがいたこと。

その人は言っていました。

「OSS はマーケティングそのもの。無料で信用を得られる最強の仕組みなんだよ」

この言葉にはめちゃくちゃ納得しました。

OSSを育てることは、
自分の価値を“直接的に”市場に提示することになる。

海外ではこの構造が本当に強い。


◆ 5. 会社員でもフリーランスでも関係なく、OSS がキャリアの“第二の柱”になる

僕はずっと「OSSって、副業する人向けの話だよね?」と思っていました。

だけど実際には、

  • 会社の給与とは別軸で収入源を持つ
  • コミュニティから仕事が流れ込む
  • 自身の専門分野が世界に可視化される
  • 転職が異常に有利になる
  • どの国に行っても仕事が見つかる
  • 自由にキャリアをコントロールできる

つまり、
“自分の人生とキャリアのリスクヘッジができる”
ということなんです。

特に海外では、
会社が突然買収される、プロジェクトが終了する、ビザ政策が変わるなど、
キャリアの不確実性が常につきまといます。

そんな時、

OSS は「どこでも通用する信用と実績」を提供してくれる。

これは本当に大きい。

僕自身、OSS のおかげで乗り越えられた場面が何度もあります。
会社とは関係なく、独立した“自分の価値”を持つというのは、海外エンジニアの強みになる。


◆ 海外で働くエンジニアとしての結論(承まとめ)

海外に出て初めて体感したのは、

OSS は単なる趣味じゃなくて、
キャリアを育てる“第二のエンジン”になり得る。

ということでした。

そしてこの“第二のエンジン”は、
コンサルにも、助成金にも、プロダクトにもつながる。

次の「転」では、
実際に僕がどうやって収益化や案件の流れを仕組み化したか
どんな失敗をしたか
海外エンジニアならではのコツ
を具体的に書いていきます。

OSSを“成果”から“仕組み”へ変える瞬間

**サブタイトル:

「収益化は偶然から始まり、戦略で加速する」**


承の部分では、OSS が自然と仕事を呼び寄せてくれる“現象”について話しました。

ここからの転では、
いよいよ 「じゃあ実際どうやって仕組み化していったのか?」
という、より具体的でリアルな部分に踏み込みます。

結論から言うと、

OSS で得た機会を “偶然のラッキー” で終わらせないために
僕がやったことは、たった3つだけでした。

それは、

  1. 入口を増やす(Visibility / 露出を作る)
  2. YES・NO の判断基準を明確にする
  3. 相談 → 有償化 の導線を自然に設計する

この3つだけで、案件の質が上がり、
OSS × キャリアは “運任せ” から “再現性のある仕組み” に変わりました。


◆ 1. “入口を増やす”という、最も地味で最も効く戦術

海外に出て感じたのは、
**エンジニアは「見つけてもらえれば仕事になる」**というシンプルな事実。

海外の企業は Google で調べ、GitHub を検索し、StackOverflow を漁り、
問題を解決してくれそうなエンジニアを探します。

だから僕がやったことは超シンプル。

● GitHub の README を “営業資料化”

ただの README をやめて、

  • 解決できる課題
  • 想定ユースケース
  • 技術的な強み
  • ライセンスの明確化
  • サンプルコード
  • デモ動画
  • 自分の連絡先・相談フォーム

…などを入れて、
“見てもらった瞬間に価値が伝わる”状態に変えました。

これだけで相談の質が劇的に変わるんですよね。

● 英語でのテクニカルブログを書く

海外エンジニアには通じるけど、日本にいた頃は考えもしなかった考え方。

「書くことは存在証明」

技術を書けば、Google が勝手にあなたを紹介してくれる。

僕は C# / WPF の細かい Tips や OSS の裏側を書き続け、
結果的にブログ経由の相談が増えていきました。

● 小さくてもいいから講演をする

海外ではミートアップ文化が強い。

登壇というより“発表して共有する場”という感覚。
OSS の話をすると、それだけで興味を持ってくれる人は多い。

正直、これをやるだけで 仕事は勝手に増える と断言できます。


◆ 2. YES・NO の基準を決めたら、案件の質が跳ね上がった

これはめちゃくちゃ大事。

僕は最初、相談が来ると「全部 YES」と答えていました。

すると当然、

  • 低予算案件
  • 対応しきれないほど要望が多い企業
  • 守秘義務が重すぎる契約
  • コードの品質が低すぎるプロジェクト
  • 倫理的に微妙な案件

など、時間とメンタルを消耗する案件にぶつかるんですよね。

そこで、明確な基準を作りました。


● 僕が YES にする案件(例)

  • 僕の OSS を実際に使ってくれている
  • Issue や PR を通じて既にやり取りしたことがある
  • 技術的課題が明確で、僕のスキルで解決できる
  • 依頼者がリスペクトを持って接してくれる
  • 小さく始められる(まず30分相談→必要なら契約)
  • 適正な予算感がある
  • 時間の縛りが強くない

● 僕が NO にする案件(例)

  • OSS を理解していないのに急ぎで依頼したい
  • 時給が格安(特に海外は時給文化なので要注意)
  • 実装を丸投げしたいだけ
  • コードの品質が悲惨すぎて改善より破棄した方が早い
  • スケジュールが不明確
  • 威圧的・高圧的なコミュニケーション

こういう基準を決めてから、
本当にストレスが減りました。

むしろ断ることで、
“良い案件だけが残っていく”んですよね。

海外で働くと特に感じますが、

自由に NO を言えるかどうかで、キャリアの健全性は本当に変わる。


◆ 3. 「相談→有償サポート」の導線を“自然な形で”つくる

これは、僕が海外エンジニアから直接教わった戦い方。

結論、
押し売りしない。
自然と相談が仕事に変わる仕組みを作る。

僕がやった導線はこんな感じです。


① GitHub → Discussion / Issue → 技術相談

まずは軽い質問。
無料で答える範囲なら普通に答える。

ただし、次のステップが重要。

② 少し踏み込んだ相談が来たらこう返す

喜んで相談に乗ります!  
ここから先は少し複雑になるので、
30分のテクニカルコンサル($XX)で詳しく見ますね!

これは海外では全く嫌がられません。
むしろ「プロとして妥当」と理解される文化があります。

③ 30分の相談を終えたら、次の3つに繋がる

  • A:単発相談だけで終わる
  • B:実装依頼につながる
  • C:継続サポート契約になる

海外では B と C が本当に多い。

特に、
“継続サポート契約(Monthly Retainer)”
は、OSS メンテナの大きな収益源になります。

  • 「月 $200 で質問し放題」
  • 「月 $500 で Slack で優先対応」
  • 「月 $1,000 で機能拡張も相談可」

こういう契約が普通に存在する。

僕も実際に、
有償サポートから長期契約に繋がった案件がいくつもあります。


◆ 4. 失敗から学んだ“やってはいけない落とし穴”

正直、うまくいったことよりも
失敗から学んだことの方が多いです。

● 落とし穴1:無償でやりすぎる

善意で始めた OSS なのに、
いつの間にか無限に要求される地獄。

「無料で働くエンジニア」ではなく
「プロとしてリスペクトされるメンテナ」になることが大事。

● 落とし穴2:金額を曖昧にする

曖昧さはトラブルの源でした。

  • 契約範囲
  • 納期
  • 見積
  • サポート対象
  • 優先度
  • 担当領域

これらは全部“書く”。

海外の企業は書類文化なので、
逆に書いておくとすごくスムーズです。

● 落とし穴3:急ぎ案件を受ける

急ぎ案件ほど地雷率が高い。

その企業はあなたを必要としているのではなく
ただ火消し役を探しているだけ。

僕はこれで何度かメンタルを消耗しました。

● 落とし穴4:相手の文化を理解せずに進める

海外案件では、

  • コミュニケーション速度
  • 期待値の伝え方
  • レスポンスのテンポ
  • 会議のスタイル
  • 役割分担

が日本と全然違う。

“沈黙=理解した”と誤解されるので危険。

わからないことはわからないと言うのが、海外ではリスク管理。


◆ 5. 海外エンジニアとしての“OSS活用戦略”

ここまでいろいろ書きましたが、
結局のところまとめるとこうなります。


OSS × 海外エンジニア = 最高に相性がいい理由

  1. 実力が可視化される
  2. 言語の壁を越えて評価される
  3. 相談が自然と仕事に変わる
  4. 副業でも会社員でもできる
  5. リスクを分散できる
  6. どの国でも使える信用になる
  7. プロダクト化の余地が無限にある

**そして最重要なのは、

「偶然を仕組みに変える」こと。**

これを意識した瞬間、
OSS × キャリアの加速力は一気に変わりました。

実際、僕だけでなく、
海外で働くエンジニア仲間も口を揃えて言います。

「OSS は運のゲームじゃなく、
仕組みで価値を最大化できるキャリア戦略だ」


◆ 転まとめ

この「転」パートでは、
OSS を収益とキャリアに結びつけるための
“実際の仕組み化テクニック”
をお話ししました。

次の 「結」パート ではいよいよ、

  • 僕自身が最終的に得た“価値観”
  • 海外エンジニアとしてのキャリア戦略
  • 読んだ人が今日からすぐ使える実践アクション
  • OSS をどう人生の武器に変えていくか

といった「まとめと未来の話」を書いていきます。

OSSがくれた“自由に働く力”

**サブタイトル:

「技術を公開する勇気が、キャリアを劇的に変える」**


ここまで 起 → 承 → 転 とたどってきましたが、
最後の「結」では、

  • 僕自身が OSS を通して得た“働き方の自由度”
  • 海外エンジニアとしてのキャリア戦略
  • 今日からできる最初の一歩
  • この連載の締めとして伝えたいこと

をまとめていきます。

結論から言うと、

OSS は、エンジニアの人生に“選択肢”を与えてくれる。

しかもその選択肢は、
スキルアップとか収入アップ程度ではなく、

  • 働く国
  • 働く会社
  • 働く時間
  • 働く相手
  • 働くスタイル

といった、
人生そのものに影響するレベルの“自由度”です。


◆ 1. OSS がくれた「自分の市場価値を可視化する力」

OSS の世界は、とても残酷で、同時にとても平等です。

  • 国籍は関係ない
  • 英語力も関係ない(コードで会話できる)
  • 学歴も肩書きも不要
  • ただ、価値あるコードを書けるかどうかだけ

海外で働き始めたとき、
僕は英語の聞き取りも満足にできませんでした。

でも、OSS を通じてコードを公開すると、
世界中のエンジニアが Issue をくれたり、PR を送ってきたりする。

その瞬間、
「言語を超えて会話が成立する」という実感が得られます。

これは海外の職場でも武器になりました。

● OSS があると、面接でも説得力が違う

面接官に README のリンクを貼るだけで、
“実力の証拠”がすぐに伝わる。

● プロダクトコードだけでは見えない部分も評価される

  • コード設計力
  • 命名やチーム開発のクセ
  • ユーザーとのコミュニケーション
  • Issue のさばき方
  • 維持の継続力
  • 透明性の高さ

このあたりが“過去の実績”として丸見えになる。

OSS があるだけで、
海外転職の成功確率は本当に跳ね上がりました。


◆ 2. OSS が教えてくれた「NO を言う勇気」

“転”の部分でも触れましたが、
海外で働く上で最も大事なスキルのひとつが NO を言う力

OSS をやっていると、
本当に多種多様な問い合わせがきます。

  • 無料で修正してほしい
  • 設計を丸投げしたい
  • 自分のプロダクトに組み込んでほしい
  • 超特急で対応してほしい

以前の僕は全部 YES と答えていました。

でも、OSS を続けるうちに気づいたんです。

「NO を言うことは、敵を作ることではなく
自分の価値を守ることだ」

海外のエンジニアはむしろ、
“適切に NO を言えること” をプロフェッショナリズムとして評価します。

僕がそういう働き方を選び始めると、

  • 信頼できるクライアント
  • 価値を理解する企業
  • 長期的に付き合えるチーム

だけが自然と残っていきました。

OSS を通じて、
働く相手を自分で選べるようになったのは、
本当に大きな変化でした。


◆ 3. OSS を「収入の柱」に変えてわかったこと

OSS × キャリアは「夢物語」ではありません。

実際に僕自身、

  • 海外企業からのコンサル依頼
  • OSS サポート契約
  • プラグインやツールの販売
  • 執筆・講演
  • コードレビューの依頼
  • 自作ライブラリのサポート費
  • スポンサーシップ(GitHub Sponsors)

など、複数の収入源ができました。

特に海外の企業は OSS に対して予算を割く文化があるので、
日本よりも収益化の道が広いです。

そして何より驚いたのは、

僕の働き方が“会社員一本”から
“複線型キャリア”に変わったこと。

会社のプロジェクトが忙しい時期と、
企業からの OSS サポートが増える時期は、
互いに補完しあいました。

収入源が1つではなくなることは、
人生の安心感にもつながります。


◆ 4. じゃあ、最初の一歩は何をすればいいのか?

どれだけメリットがあっても、
最初の一歩が重たいのが OSS の世界。

でも、これだけ覚えておいてほしい。

最初の OSS は「完璧」である必要はない。
最初の一歩は「小さくていい」

僕が最初にアップした OSS は、
正直いって雑なコードでした。

でも、それでもいいんです。
重要なのは次の3つ。


① 自分の困ったことを解決するコードを公開する

エンジニアの OSS の大半は、
「自分のために作ったツール」です。

完璧じゃなくていい。
誰かがきっと同じ問題で困っている。


② README に価値を書く

たったこれだけで反応率が上がります。

  • どんな課題を解決するのか
  • どう使うのか
  • どんなユースケースがあるのか
  • コンタクト先

この4つだけでも十分。


③ 1人でやらない。コミュニティを巻き込む。

最初は友人でもフォロワーでも誰でもいい。

Issue をもらったら、
「ありがとう!」と書くだけでもコミュニティは育つ。

OSS は孤独に見えて、
実は「人とのつながり」で成り立つ世界です。


◆ 5. キャリアの中心に“OSS”を置くという選択

最後に、
僕がいま心から思っていることを書きます。

海外で働くエンジニアとして、
OSS は単なる副業や趣味ではありません。

OSS は、エンジニアとしての“人生戦略”そのもの。

なぜなら OSS は、あなたの価値を

  • 証明して
  • 拡散して
  • 収益化して
  • 仲間を増やして
  • 新しい仕事を運んできて
  • キャリアを広げて
  • 世界とのつながりまで作ってくれる

という、まさに万能ツールだからです。

正直、これほどコスパの良い投資はありません。

OSS をやっていなかったら、
僕は海外でここまで自由に働けていなかったと思います。


◆ 結論:OSS は“技術”ではなく“生存戦略”だ

OSS をやる意味は人それぞれですが、
僕にとって、それは “自由に働くための戦略” でした。

OSS を始めたことで、

  • チャンスが増え
  • 出会いが増え
  • 収入が増え
  • 新しい働き方が増え
  • そして人生の選択肢が増えました

誰かに雇われているだけでは作れなかった
「自分の人生の余白」を、OSS が作ってくれたと本気で思います。


◆ 今日あなたができるアクション

これを読んでくれたあなたへ、
最後にひとつだけ提案があります。

今日、5行でいいのでコードを公開してみてください。

どんなに小さくても、大丈夫。

その 5 行が、
未来の誰かを助け、
あなたのキャリアを変え、
あなたの働き方を自由にしてくれるかもしれません。

そして、
その小さな一歩こそが、
海外エンジニアとしての人生を大きく動かします。

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