From Theory to Traction:海外エンジニアとして“理論を実践に変える”ためのリアルスキル**

  1. 海外で気づいた“理論じゃ仕事は動かない”という現実
  2. ■ 理論よりも、その場の“リアルな温度感”が優先される
  3. ■ 海外のエンジニアは「言葉 + 体」で合意を作っていく
  4. ■ 交渉、フィードバック、プレゼン——成功の決め手は“技術じゃなくて空気”だった
    1. 1. スコープ交渉:非言語での“合意サイン”を読み取る方法
    2. 2. ネガティブフィードバック:身体のオープンさで衝撃を和らげる
    3. 3. 技術プレゼン:スライド以外でオーディエンスを掴む“身体表現”
  5. ■ なぜこのテーマを書こうと思ったのか
  6. スコープ交渉は“言葉より先に動くサイン”を読むゲーム
  7. ◆ サイン①:視線の行方
  8. ◆ サイン②:後ろに寄る体
  9. ◆ サイン③:腕を組む
  10. ◆ ① オープン姿勢を保ちながら、提案の主導権を握る
  11. ◆ ② “弱めのYES”を見逃さない
    1. 強いYESの特徴
    2. 弱いYESの特徴
  12. ◆ ③ その場で“バッファを提示する”
    1. ● ステップ1:ゆっくりと前傾姿勢に
    2. ● ステップ2:手のひらを上に向ける
    3. ● ステップ3:目をそらさないが、見つめすぎない
    4. ● ステップ4:弱いYESを感じたら即バッファ案を出す
  13. ネガティブなフィードバックほど“言葉の内容より身体”が大事
  14. ◆ ① 手のひらを見せる(相手の防御心を下げるサイン)
  15. ◆ ② 身体を相手の方向に向ける(角度が本音を決める)
  16. ◆ ③ 相手の言葉を遮らない代わりに、“頷き”で主導権を持つ
  17. ◆ ④ 最初の3秒で“怒ってないアピール”をする
  18. ◆ ● 失敗:表現だけ優しくして、身体が完全に攻撃していた件
  19. ◆ ● 改善後:身体を変えただけで、同じ内容なのに“ありがとう”と言われた
    1. ★(1)最初にオープン姿勢を作る
    2. ★(2)相手の努力を先に褒める
    3. ★(3)改善点を“相談”の形で出す
    4. ★(4)最後に未来系のポジティブで締める
  20. スライドより“あなた自身”がプレゼンを成功させる
  21. ◆ ① 姿勢は胸を開く(Confidence Posture)
  22. ◆ ② 最初の一言は“誰よりもゆっくり・少し大きく”
  23. ◆ ③ “全員を一度見渡す” という儀式
  24. ◆ ① “動かないゾーン” と “動くゾーン” を意図して使い分ける
  25. ◆ ② 手の動きは“指し棒”ではなく“思考の流れ”として使う
  26. ◆ ③ 背筋を伸ばすより“骨盤を立てる”
  27. ★ ① “聞かせる”のではなく“考えさせる”
  28. ★ ② 結論を“魅せる”のが上手い
  29. ★ ③ 最後に“聴衆を巻き込む締め”を必ず入れる
  30. 海外では、英語より“身体で語れるエンジニア”が強い

海外で気づいた“理論じゃ仕事は動かない”という現実

海外で働きはじめて一番最初にぶつかった壁は、技術や英語の壁じゃありませんでした。
一番の壁は、**「理論どおりにやったのに、仕事が前に進まない」**という、あの奇妙な感覚です。

日本で働いていた時、プロジェクトマネジメントもチームコミュニケーションも、ある程度は「正しさ」で押し切れたんですよね。資料をそろえて、理屈を整えて、「こうあるべき」を説明すれば大抵は前に進む。
でも海外に出てみたら、これがもうまったく通用しない。

理由はめちゃくちゃシンプルで、
“正しいことを言うだけでは、人は動かない”
というめちゃくちゃ基本的な事実に、海外では毎日ぶつかることになるからです。


■ 理論よりも、その場の“リアルな温度感”が優先される

例えば、プロジェクトのスコープ交渉。
「この作業は時間が足りないから、ここまではできない」という正しい主張をしたとしても、相手が「No Problem. We can handle it.」のテンションで来ると、一気に押し切られてしまう。

英語は聞き取れる。技術もわかる。
でも “空気が読めてないのはどっち?” と聞かれると、なぜか自分のほうが負けている気がする。

海外で働いて実感したのは、プロジェクトの多くは 論理ではなく“感覚”で進む瞬間が多い ということです。
その“感覚”というのが、

  • ちょっとした表情
  • 手の動き
  • 間の取り方
  • 声の強弱
    こういった、言語以前の“非言語のコミュニケーション”がめちゃくちゃ影響する。

日本だと見落としがちな部分ですが、海外だとこれが交渉、合意形成、プレゼンの成功率まで大きく左右します。


■ 海外のエンジニアは「言葉 + 体」で合意を作っていく

海外のミーティングに参加すると、みんなすごく体を使うんですよ。
肯定するときは体ごと前に寄ってくるし、反対するときは一瞬で後ろに引く。
その動きが会話に完全に組み込まれている。

最初の頃、ミーティングで僕だけ微動だにせず座っていたんですよね。
相槌すら控えめで。
そしたら会議後に同僚から言われました。

“You looked unsure today. Are you OK with the plan?”

いやいや、僕はベストな理解をして静かに聞いていただけだよ!
という気持ちだったけど、相手にはまったく違う印象として伝わっていた。

この瞬間に、
「海外では発言していなくても“態度が発言している”」
というルールを知りました。


■ 交渉、フィードバック、プレゼン——成功の決め手は“技術じゃなくて空気”だった

今回のブログシリーズでは、以下の3つを実践ベースで掘り下げていきます:

1. スコープ交渉:非言語での“合意サイン”を読み取る方法

海外では、Yes や No より先に、体が意志を示すことが多いです。
これを読めないと、交渉は100%不利になります。

2. ネガティブフィードバック:身体のオープンさで衝撃を和らげる

辛口フィードバックは“言い方”より“見せ方”が重要。
肩、手、顔の向き——これだけで印象は大きく変わります。

3. 技術プレゼン:スライド以外でオーディエンスを掴む“身体表現”

海外でのプレゼンは、スライド半分、話し方と動きが半分。
これを知らないと、プレゼンはただの“読み上げタイム”で終わります。


■ なぜこのテーマを書こうと思ったのか

理由はシンプルで、
どれだけ英語を勉強しても、どれだけ技術を磨いても、“非言語のスキル”を知らないと海外では苦労するからです。

僕自身、いちばん苦労したのがココでした。

でも逆に言えば、
この部分を理解すると、一気に仕事が楽しくなる。
会議で意図が読み取れるし、交渉で押し負けなくなるし、
プレゼンで相手の反応をコントロールできるようになる。

このシリーズでは、僕が海外で実際に経験してきた
「気づきの瞬間」や「転機になった会話」、
そして「やらかし」なども含めながら、
実務に直結するスキル を余すことなく紹介していきます。

スコープ交渉は“言葉より先に動くサイン”を読むゲーム

海外でプロジェクトを進めていて、いちばんストレスが溜まる瞬間って何かというと——僕の場合はスコープ交渉でした。

日本のように
「ここまでは納期的に厳しいので、次フェーズに回します」
と言えば、たいてい筋が通って受け止めてもらえる。
でも海外だと、そう簡単にはいかない。

相手は堂々と言います。
“We can make it happen.”(なんとかなるよ)
いや、なんとかなりません。
そしてその「なんとかなる」には、こちら側に地獄の徹夜がセットで付いてくる。

そこで僕が海外で学んだのが、
“相手の本音は、言葉より先に体に出る”
という、シンプルだけど超重要なルールでした。


■ 相手の「Yes」は本当に Yes なのか?

海外エンジニアと仕事していると、Yes が Yes じゃないことが多い。
例えばこんな感じ。

あなた:「この機能は今スプリントでは難しいかもしれない」
相手:「Hmm… yeah, we can try.」

この “yeah, we can try” は、実はほとんどの場合 No です。

どう判別するか?
身体のサインを見るんです。

僕が経験上「本音を語る身体サイン」として最もよく見るのは次の3つ。


◆ サイン①:視線の行方

人はウソをつくとき、ほんの一瞬だけ視線を横にそらす。
特に「try」と言った直後に横を見る人は、
“本当はできないけど、その場は肯定しておく” モードに入っている。

僕はプロジェクトマネージャーと交渉していた時、
“Sure, we can deliver that.”
と言われた瞬間、彼の視線がわずかに右下へ。

結果?
案の定、2日後に「やっぱり厳しいかも」と言われた。

もうその時にはバックログの優先順位を全部変えてしまっていたので、めちゃくちゃ苦労しました…。


◆ サイン②:後ろに寄る体

相手が前のめりなら賛成、後ろに引いたら警戒。
これ、海外ではほぼ鉄板です。

海外エンジニアは、

  • 乗り気 → 前傾姿勢
  • 微妙 → 後ろに倒れる
  • 反対 → 椅子ごと仰け反る
    という、めちゃくちゃわかりやすい反応をします。

スコープ交渉のとき、僕はこれを知らなくて、
相手が椅子に深く座り直した瞬間に“YES”だと思って話を進めてしまった。
でも実際は“NO”のサインだった。


◆ サイン③:腕を組む

これは世界共通。
英語だろうと日本語だろうと、腕を組む=閉じている のサイン。

ただし、海外ではさらに分かりやすい傾向がある。

「腕を組んだまま肯定する人は、ほぼ100%反対意見を持っている」

なぜなら、海外の文化ではオープンな態度こそ「協力的」の基準だから。

僕が初めてスコープ調整を提案したとき、相手はずっと腕を組んで
“Yes, that makes sense.”
と言っていた。

結果?
翌日の会議で「実は昨日の件なんだけど…」と覆されてしまった。

体は正直だけど、言葉は場を繋ぐためのもの。
それが海外のコミュニケーション。


■ 逆にこちら側が“主導権を握る”方法

ここまで読んで、
“相手のサインを読むだけじゃ防御的すぎない?”
と思うかもしれません。

そのとおり。
大事なのは、こちらが主導権を握ること。

主体的なスコープ交渉は、次の3つで決まる。


◆ ① オープン姿勢を保ちながら、提案の主導権を握る

身体を少し前に倒すだけで、場の流れは変わります。
これは科学的にも証明されていて、
前傾姿勢は“コミットしている”と認識される。

相手が後ろに倒れているなら、前傾でバランスを取りに行くことで
こちらが優位になるケースが多い。


◆ ② “弱めのYES”を見逃さない

海外では、強いYESと弱いYESが全然違う。

強いYESの特徴

  • 体が前に出ている
  • 目を見て頷く
  • 手が動いている
  • 声のトーンが高い

弱いYESの特徴

  • 目が逸れている
  • 微笑むだけ
  • 体が後ろに引いている
  • トーンが一定

弱いYESは、ほぼNO。
この瞬間にスコープを押し切ると、後で必ず爆発する。


◆ ③ その場で“バッファを提示する”

相手の顔が曇った瞬間、僕がよく使う言葉はこれ。

“Let’s add a small buffer here, just to be safe. How do you feel about that?”

このフレーズは海外では非常に強い。

  • “buffer” という言葉は柔らかい
  • “just to be safe” は相手を否定しない
  • “How do you feel?” と感情に触れることで本音が出やすい

すると相手はスッと前のめりになって、
“No, actually I think we might need more time.”
と本音が引き出せる。

この瞬間、交渉は勝ち。


■ 実際に僕がやった「非言語で勝つ交渉術」

ここで、僕が本当に海外でやって、効果が高かった交渉術を紹介します。

● ステップ1:ゆっくりと前傾姿勢に

急に傾けると威圧になるので、ゆっくり。

● ステップ2:手のひらを上に向ける

これは“協力的”のサイン。相手が本音を出しやすくなる。

● ステップ3:目をそらさないが、見つめすぎない

3秒見て、1秒外す。
これが海外では“冷静で誠実な人”に映る。

● ステップ4:弱いYESを感じたら即バッファ案を出す

相手の嘘を責めない。
本音を引き出す。

この4つだけで、スコープ交渉の成功率がゴロッと変わる。


■ スコープ交渉は言語スキルではなく“観察力”で勝つ

海外では、言語の壁よりも、非言語の壁のほうが圧倒的に仕事の結果に響きます。

僕が実感した結論はこれ。

スコープ交渉の本質は「説得」ではなく「観察」だ。

相手が言っていることより、
相手が“どう動いているか”を見る。

それができれば、

  • 無理な要求を断れる
  • 無駄な残業が減る
  • チームの空気が軽くなる
  • あなた自身が疲れなくなる

海外の仕事は“空気を読む技術”を身につけた瞬間、別世界になります。

ネガティブなフィードバックほど“言葉の内容より身体”が大事

海外で働いていると、どうしても避けられないのが Critical Feedback(批判的フィードバック)
特にエンジニアの世界では、コードレビューから設計レビュー、仕様の擦り合わせまで、毎日のようにネガティブな内容をやり取りします。

日本では「察する文化」や「言葉を濁して柔らかくする」で何とかなる場面があります。でも海外では通用しない。
曖昧な言い方は逆に相手を混乱させるし、遠回しは「誠意がない」と見なされる。

そこで気づいたのが、
海外では“何を言うか”より“どんな姿勢で言うか”が圧倒的に重要
という事実。

僕は最初、これを完全に逆だと思っていました。
英語が苦手だからこそ、正しい言い方をするべきだろうと。
でも実際は逆。
身体が閉じている状態で正しい言葉を言っても、相手には攻撃にしか見えない。

ここでは、僕が海外で何度も失敗しながら身につけた
「ネガティブをポジティブに変える身体の使い方」
を深掘りします。


■ フィードバック前の姿勢が、すべてを決める

まず大前提として、海外ではフィードバックの場に入った瞬間、相手はあなたの“姿勢”を見ています。

僕が最初にやってしまったNG行動はこれ。

  • ノートPCを閉じて胸元に抱えたまま
  • 椅子の背もたれに寄りかかったまま
  • 足を組んだまま話す

これ、全部 “批判的で非協力的です” のサイン なんですよね。

相手から見て
「この人、怒ってる?」
「なんか距離を取られている気がする」
と感じてしまう。

今ならわかる。
身体が閉じると、言葉の中身がどれだけ丁寧でも刺々しく聞こえる。

逆に身体を開くと、不思議なくらいフィードバックが受け入れられやすくなるんです。


■ 海外で“刺さらない”フィードバックの黄金ルール

ここからは僕が実際に効果を感じている、実践レベルのテクニックを紹介します。


◆ ① 手のひらを見せる(相手の防御心を下げるサイン)

海外の研究でもよく出てくる話ですが、
手のひらを見せる行為は「敵意がない」「オープンである」というサインになる。

僕がフィードバックをするときは、

  • メモを持たない
  • PCを抱えない
  • 手を机の上で軽く開いた状態にする
    これを徹底しています。

特に、
“You know, regarding yesterday’s implementation…”
と言う瞬間に手のひらを見せると、
相手の表情がふっと緩むことが多い。


◆ ② 身体を相手の方向に向ける(角度が本音を決める)

海外では 「身体の向き=本気度 + 敵意」 と判断されます。

例えば、
身体を真正面に向けたままフィードバックすると、
相手は“攻撃されている”と感じる。

逆に斜め45度くらいに向けると、
“話し合う” 雰囲気になる。

僕はこれを知らず、真正面から
“I think this approach has some risks.”
と言ってしまい、相手に怒られてしまいました。

その後、角度を変えて同じ言葉を言ったら、
「ああ、それならわかる」と返ってきた。

内容は同じなのに、反応が真逆。
角度だけで。


◆ ③ 相手の言葉を遮らない代わりに、“頷き”で主導権を持つ

海外では、相手が途中で話そうとしてきても遮らないほうがいい。
ただし、そのまま流されると意図が伝わらなくなる。

そこで有効なのが
“頷きで会話の主導権を維持する” というテクニック。

こちらが頷きながら聞くと、相手は
「自分の意見を尊重してくれている」
と感じ、フィードバックの衝撃が和らぐ。
同時にこちらの流れにも戻しやすい。

僕はこの方法を覚えてから、相手が反論しにくくなり、話がスムーズに進むようになりました。


◆ ④ 最初の3秒で“怒ってないアピール”をする

フィードバックの冒頭3秒が、海外では異様に重要です。

冒頭に

  • 笑わない
  • 声が低い
  • 表情が硬い
    これが揃うと、相手は構える。

そこで僕が意識しているのが、
最初だけは「軽く笑う + 柔らかい声」にする という技。

海外では、この“雰囲気づくり”が本当に効きます。


■ 実録:僕のやらかしとそこからの学び

ここからは、僕の実際のエピソードを出します。


◆ ● 失敗:表現だけ優しくして、身体が完全に攻撃していた件

ある時、僕は後輩のコードレビューで
“Just a small suggestion…”
「ちょっとした提案なんだけど…」
と柔らかい英語で話し始めました。

でもその時の僕の姿勢は最悪だった。

  • 胸の前で腕を組む
  • 顎を引いて眉を寄せる
  • 目はコードの問題部分を睨むように見つめる

結果、相手はめちゃくちゃ怒りました。

「Why are you upset?(なんで怒ってるの?)」
と言われて初めて気づいた。

言葉だけ優しくしても、身体が怒ってたら意味がない。
という真理。


◆ ● 改善後:身体を変えただけで、同じ内容なのに“ありがとう”と言われた

その後、姿勢を以下のように変えた。

  • 腕を組まず、手のひらを開いた
  • 顔を上げて目を合わせるが、睨まない
  • 声のトーンを半音上げた
  • 身体は斜めに傾けたまま話す

同じように改善点を伝えたのに、相手は
“Thanks for pointing that out!”
と素直に受け入れてくれた。

その瞬間、僕は確信した。

海外のフィードバックは「内容の正しさ」より「身体の正しさ」だ。


■ 身体でネガティブをポジティブにする“黄金フォーマット”

僕が最後に編み出した、
「どんな内容でも角が立たないフィードバックの型」 を紹介します。


★(1)最初にオープン姿勢を作る

  • 手のひらを見せる
  • 身体の角度は正面に向けない
  • 少しだけ笑う

★(2)相手の努力を先に褒める

“You did a great job on the overall structure.”

海外ではこれを抜くと、いきなり険悪ムードになります。

★(3)改善点を“相談”の形で出す

“I wonder if we could make this part a bit safer?”
“I’m thinking this could cause issues later. What do you think?”

“YOU should fix this” は絶対に言わない。

★(4)最後に未来系のポジティブで締める

“I’m sure this will make the whole system much stronger.”
“I appreciate your flexibility.”

これだけで、相手は“指摘された”ではなく
“協力してもらった” と受け取る。


■ フィードバックは“人を傷つけずに信頼を深めるチャンス”

海外で一番驚いたのは、
良いフィードバックを繰り返すと、相手との関係がどんどん強くなる
ということ。

日本だとフィードバック=怖いテーマになりがち。
でも海外では、

  • 効率を上げる
  • チームを強くする
  • より良い成果を出す
    ための“前向きなアクション”として扱われる。

だからこそ、
身体をオープンにして伝えるだけで、あなたは一瞬で“信頼できる人”になる。

英語や技術より、むしろこのスキルの方が重要だと僕は本気で思っています。

スライドより“あなた自身”がプレゼンを成功させる

海外に出て最初にショックを受けたことがあります。
「この人、なんでこんなに自信満々なんだ?」
というくらい、みんな堂々としている。
もちろん英語は強い。でも、それだけじゃない。

僕はそれを、初めて海外で技術プレゼンをした時に痛感しました。

スライドは完璧に作り込んだ。
アニメーションも綺麗、データも正確。
話す内容も全部頭に入れた。

でも終わったあとに言われたのは、
“Your slides were great…”
の後に続く、あの恐怖の一言。

“…but your delivery needs more energy.”
(伝え方にもっとエネルギーが必要だね)

つまり、
「スライドじゃなくて、お前自身が弱い」
と完全に突き刺さったわけです。

そこから僕は、
“技術プレゼン=情報を正しく伝える場” ではなく、
“相手の心を動かす場”

だと考えるようになりました。

この視点の切り替えが、本当に人生を変えました。

ここでは、海外で学んだ
「スライド以上に強力な、身体・空気・演出のプレゼン術」
を、実体験ベースでまとめて“結”としてお届けします。


■ プレゼンは“開始3秒”でほぼ勝敗が決まる

これはどこの国でも共通です。
特に海外では顕著。

スライドを見せる前の、
あなたが登壇した瞬間の3秒 が本当に重要。

最初の3秒間に判断されるのは、

  • 友好的か
  • 自信があるか
  • 価値のある話をしそうか

つまり“人としての印象”です。

日本にいた頃の僕は、
「スライドが命」
と思っていたけど、海外ではそれが真逆。

海外エンジニアのプレゼンは、
スライドは補助、主役はあなた。

なので3秒で以下を必ずやります。


◆ ① 姿勢は胸を開く(Confidence Posture)

これをやるだけで、
「この人の話を聞く価値あるな」
と受け取ってもらえる。

胸が閉じていると、
どれだけ高度な内容でも弱々しく見える。


◆ ② 最初の一言は“誰よりもゆっくり・少し大きく”

英語が少し苦手ならなおさら。

海外のプレゼンで最初の声が小さいと、
「自信がない → 内容が弱い」
という流れで見られます。

大げさに聞こえるかもしれないけど、
最初の一言だけは
演技だと思って大きくゆっくり出す。

これで印象が一気に変わる。


◆ ③ “全員を一度見渡す” という儀式

僕が海外で教わったプレゼンの鉄則。
たった2秒〜3秒でいいので、
会場の全員を見る。

これがあるだけで、
“場を掌握している”
という空気が出る。

これは英語力と関係なく、誰でもできる。


■ スライドより“身体の動き”で魅せる

海外の優秀なエンジニアたちのプレゼンを見て気づいたことがあります。

動きが圧倒的に上手い。

日本だと「動く=落ち着きがない」と取られやすいですが、
海外では
「動き=意図のある演出」
として受け取られます。

僕が導入して効果があったのが以下の3つ。


◆ ① “動かないゾーン” と “動くゾーン” を意図して使い分ける

たとえば

  • 重要な結論 → その場で動かず話す
  • 背景説明 → スライドの横に移動しながら話す

こうすることで、
内容の重要度が自然に伝わる。

日本語のイントネーションの代わりに、
身体の位置がメッセージを補強してくれる。


◆ ② 手の動きは“指し棒”ではなく“思考の流れ”として使う

これは僕が海外で最も影響を受けたポイント。

アメリカやヨーロッパのエンジニアは、
手の動きを「視覚化ツール」として使う。

  • 問題を説明するとき → 手を広げる
  • 解決策を示すとき → 手をまとめる
  • レイヤー構造を説明するとき → 手で層を作る

こうすると、
言葉のニュアンスが英語の壁を超えて伝わる。

特に英語が母語じゃない僕たちには、
動きは“第二の言語”になる。


◆ ③ 背筋を伸ばすより“骨盤を立てる”

これは小さなテクニックだけど、効果がデカい。

背筋を無理に伸ばすと、
緊張しているように見える。

でも、骨盤を立てるだけで、

  • 背筋は自然に伸びる
  • 呼吸が安定する
  • 声が通る

つまり
自信のある雰囲気が“無意識に”出る。

僕の中でこれは革命でした。


■ 海外の聴衆が“惹きつけられるエンジニア”の共通点

僕が海外で見てきた、
本当にプレゼンが上手いエンジニアには共通点があります。

それは、
「説明」ではなく「導く」プレゼンをすること。

これを理解してから、
プレゼンの質が一気に変わりました。


★ ① “聞かせる”のではなく“考えさせる”

海外の聴衆は、
押し付けられる説明が嫌い。

代わりに
“What would happen if…?”
という問いを入れると、
相手の脳のスイッチが入る。

特に技術的な話ではめちゃくちゃ効果的。


★ ② 結論を“魅せる”のが上手い

海外の優秀なエンジニアは、
結論をただ表示するだけでなく、
結論の価値を「演出」で見せる」

  • 一歩前に出る
  • 声を少し下げる
  • スライドから視線を外し、聴衆を直に見る

これを結論の瞬間にやると、
伝わり方が全然違う。


★ ③ 最後に“聴衆を巻き込む締め”を必ず入れる

“Sooo… how do we take this to the next step?”
“Let’s make this system even better together.”

こういう“巻き込み型の締め”をすると、
技術プレゼンが一気に「共創の場」になる。


■ 僕の最後のメッセージ:

海外では、英語より“身体で語れるエンジニア”が強い

僕が海外で働くようになって、
本当に衝撃だったことがあります。

それは、
英語が完璧でも、身体が閉じていると弱く見える。
逆に英語が多少拙くても、身体が開いていれば強く見える。

この事実です。

交渉も、フィードバックも、プレゼンも—
全部このルールで動いています。

つまり、海外では
身体こそが最強の武器。

ITエンジニアは“技術で勝負”と思いがちですが、
海外では“伝わるエンジニア”が強い。

そのためには、

  • 姿勢
  • 目線
  • 手の動き
  • 声の出し方
  • 空間の使い方

これら全部が “あなたのスキルセット” になります。

もしこの記事を読んで、
一つでも「明日からやってみよう!」と思ってもらえたら嬉しいです。

海外で戦う上で、
技術の習得は時間がかかるけど、
身体の使い方は今日から変えられる。

そしてそれが、
あなたのキャリアを一番早く伸ばしてくれる武器になります。

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