- レガシーを笑う者はレガシーに泣く?現場で気づいた“真逆の真実”
- 古きは強し。レガシーが“武器”へ変わったリアルケース**
- ■ ケース1:古代金融システム × FinTech の奇跡のコラボ
- ■ ケース2:WPFシステムに“UIの息吹”を入れただけで世界が変わった話
- ■ ケース3:誰も触れなかった“地雷コード”。掃除したらチームのヒーローになった
- ■ ケース4:改善を続けたらチーム文化が変わった
- ■ ケース5:レガシーの知識が“未来システム”の成功に直結した
- ■ 承の結論
- レガシー×未来戦略──“賢いエンジニア”が密かにやっているキャリアの勝ち方**
- 企業が本当に重視しているのは何か?
- レガシーを理解しているエンジニア = 企業が本当に手放せない人材
- 1. 企業の基幹システムは長寿命
- 2. レガシー壊すと会社が止まる
- 3. 継続開発の経験者は希少
- 4. 新しい技術と繋ぐ“橋渡し役”の需要が高い
- レガシー理解は、キャリアの“最強の防御力”であり、同時に“攻撃力”でもある。
- 1. 高リスク領域に手を出せること自体が評価される
- 2. コードの“歴史”を理解する力は希少
- 3. リファクタリングの判断力はシニアの証
- 4. 「問題を解決できる人」として組織から認識される
- ✔ 放置文化がなくなる
- ✔ 技術的負債が蓄積しなくなる
- ✔ レビューが建設的になる
- ✔ 新人が成功体験を積みやすい
- ✔ PM からの信頼が厚くなる
- レガシー改善を進めるチームは、自然と“強いチーム”になっていく。
- レガシー理解 × 新技術スキルの“ハイブリッドエンジニア”
- ✔ いきなり全部捨てない
- ✔ 不満を言うより、改善を小さく始める
- ✔ 焦らず、歴史を理解する
- ✔ 完璧を求めず、確実に前進する
- ✔ 時間軸で価値を見る
- 「レガシーの価値を理解している」
- 「流行に流されず、技術の本質を見ている」
- 「古いものと新しいもの、どちらにもリスペクトがある」
- ✔ レガシーは弱点ではなく、未来を作るための土台。
- ✔ レガシーを理解することは、海外キャリアの最強戦略。
- ✔ 技術だけでなく、人生にも応用できる“改善思考”が身につく。
- ✔ 最新技術だけ追うエンジニアより、長期的な価値が高い。
- ✔ レガシー改善はチーム文化すら変える力がある。
- 過去を恐れず、未来を上書きするエンジニアへ
レガシーを笑う者はレガシーに泣く?現場で気づいた“真逆の真実”
海外でエンジニアをしていると、やたらと耳にする言葉がある。
それが “Legacy = 悪” という、ある種の呪いのようなフレーズ。
「まだそんな古いシステム使ってるの?」
「全部作り直した方が早いでしょ」
「今どき〇〇フレームワーク使ってないの?」
最初は僕もそう思っていた。
C# WPFで開発していると言うと、海外のミートアップではかなりの確率で「Why?」と笑われる。でも実際の現場に入ってみると、その“笑い”がどれだけ表面的で、いかに本質からズレているかが嫌というほどわかってくる。
むしろ、実際の現場で強いのは
「レガシーを理解し、活かし、進化させるエンジニア」
だ。
■ なぜか“古い”は切り捨てられない──それには理由がある
海外の企業、特に老舗の金融・製造・物流企業では、20年前、下手すると30年前のシステムがそのまま現役だ。
「いや、さすがにそんな古いの残ってないでしょ?」と思う人もいるかもしれないが、残っている。しかも普通に動いている。
もっと言うと、数千億円規模のビジネスを支えている“心臓部”がレガシーだったりする。
面白いことに、これが単なる“更新の遅れ”ではない。
むしろ、そこにはちゃんとした理由があって、
- 数百万行のコードを丸ごと作り直すリスクがでかすぎる
- 全世界の拠点がそのシステムに依存している
- 完全に置き換えられるプロダクトがそもそも存在しない
- 作り直すより改善していくほうが ROI がでる
など、「残っている」のではなく、**残す“必要がある”**という企業判断が働いている。
つまり、レガシーは“負債”でありながら、同時に“資産”でもあるわけだ。
■ レガシー改善プロジェクトが、実はチャンスの宝庫だった
海外で働き始めて最初にアサインされたプロジェクトは、まさに典型的なレガシー案件だった。
UIはWPF、コードは10年前のデザインパターン、テストコードはほぼゼロ。
正直、最初の一週間は帰りのバスで「これは地獄だ」と本気で思っていた。
でも、2ヶ月ほど経ったころ──気づいてしまった。
ここ、めちゃくちゃ“伸びる”環境じゃないか? と。
理由は単純で、
- 仕様を把握するだけで“歴史”が学べる
- 企業のビジネスロジックを深掘りせざるを得ない
- ドキュメントが薄いからコードを読み解く力が爆速で伸びる
- 小さな改善がすぐ成果になる
- チームから「助かった!」と感謝される頻度が高い
- 新機能よりも改善の方が心理的ハードルが低く、挑戦しやすい
要は、エンジニアとしての基礎力が勝手に鍛えられる場所だった。
現代的なスタックを触る前に、根っこの“理解力”が爆上がりする。
これはガチで大きかった。
■ レガシー改善の現場は、実は“勝率が高い”
海外エンジニアリング文化の中でも、レガシー改善は意外と評価されやすい。
たとえば…
- 古かったUIを少し変えただけでユーザー満足度が跳ねる
- 再計算に30秒かかっていた処理を5秒に短縮してヒーロー扱いされる
- 「誰も触れなかった部分」を改善すると信頼を一気に獲得できる
- 「壊すリスクのない改善」が多いので、若手も挑戦しやすい
- プロダクトマネージャーが数字で評価しやすい
つまり、努力が成果に直結しやすいフィールドなのだ。
これって、海外でキャリアを積む上ではめちゃくちゃ重要。
英語がそこまで堪能でなくても、技術力で信頼を取りやすいからだ。
■ レガシー改善は“人間関係の改善”にもつながる
さらに意外だったのが、
レガシーの改善は、そのままチーム文化の改善にもつながる
ということ。
「この機能、誰も触りたがらないんだよね」
「ここは昔から不満が多くて…」
こういう“ずっと放置されてきた問題”に手をつけると、
チームの空気が良くなる。
海外のエンジニアはいい意味でドライなので、
「Good job.」
「Nice improvement.」
「You saved us honestly.」
とハッキリ言ってくれる。
これが刺さる。めちゃくちゃ嬉しい。
気づいたら、
レガシーのおかげでチームに溶け込めていた
という経験を何度もした。
■ レガシーに挑むことは、未来のエンジニアへの“投資”でもある
最新技術だけ追っていると気づきにくいけれど、
レガシー改善は未来の自分を強くする。
- 問題の因果関係を考える力
- 大規模コードを読み解くスキル
- UI/UXの基本思想
- 企業システムのリアルな動かし方
- チーム文化の改善
- ステークホルダーの説得技術
全部、レガシー改善で鍛えられる。
実際、僕が海外で評価されたのも、
新技術ではなくレガシー改善がきっかけだった。
■ まとめ(起の結論)
レガシーは確かに面倒くさい。触りたくない気持ちもよくわかる。
だけどその裏には、現場でしか得られない“リアルな学び”と“伸びしろ”が隠れている。
むしろ海外では、
レガシーを活かせる人が強い。評価される。求められる。
そして何より、
レガシーを理解すると、未来の技術にも強くなる。
これが、僕が“現場で叩き込まれた真実”だ。
このあと「承」では、
実際に海外企業がどのように古いシステムを“資産化”していったのか、
リアルなケーススタディを紹介していく。
古きは強し。レガシーが“武器”へ変わったリアルケース**
「レガシー=足かせ」というイメージは強い。でも実際の現場では、その反対の現象が起きていることが多い。ここからは、僕が海外で経験したり、実際にチームで起きた“リアルケース”をいくつか紹介したい。
これらのケースは、どれも派手さこそないけど、どれも 「レガシーを活かせばこんなに伸びる」 ということを象徴するような出来事だった。
■ ケース1:古代金融システム × FinTech の奇跡のコラボ
最初の例は、僕が実際に関わった金融企業での話だ。
その会社には、20年以上前から使われている清算管理システムがあった。UIはWPFを使いながらも、中身は相当古いロジックが詰め込まれている。正直、一見すると「これ全部作り直した方が良くない?」と思ってしまうような代物だった。
しかし、あるFinTech関連の新サービスを導入するタイミングで、社内では“全面移行”ではなく“共存”が選ばれた。理由はこうだ。
- 過去20年分の取引ロジックは、誰も完全に再現できない
- ビジネス上の微妙な判断基準が、妙にコードに反映されている
- 新サービスは単体で動くが、既存のデータベースへの依存度が高かった
- レガシー側が驚くほど安定している(これめちゃくちゃ重要)
結果、新しいFinTechサービスはAPI経由でレガシー資産と接続する形になった。
ここで何が起きたかというと──
“レガシーが新サービスの土台になった”
本来なら足かせだと思われがちなレガシーが、逆に「この基盤のおかげで新規サービスが早くローンチできた」という状態になったのだ。
実際、このプロジェクトが完了した後、経営陣はこう言っていた。
“Our legacy is not a burden.
It’s our competitive advantage.”
これは象徴的な言葉だった。
■ ケース2:WPFシステムに“UIの息吹”を入れただけで世界が変わった話
次のケースは、エンタープライズ企業で行った UIリフレッシュだけで劇的に評価が変わった という事例。
そのシステムは WPF で構築されており、業務効率は悪くない。しかし UI が古くさく、ボタン配置も分かりづらく、新人が使うと30分は迷うレベルだった。
そこで、僕とデザイナー、数名のエンジニアで UI/UX の改善に取り組んだ。
- 配色を統一(ビジネス用途向けの淡色ベースへ)
- ボタンのラベルを明確化
- 重要操作にはアイコンを追加
- 入力フォームのタブ遷移を整理
- 不要なポップアップを削除
- 非同期処理にローディングインジケーターを追加
コードは大部分そのまま。
変えたのは“見た目”“動線”“わずかな挙動”だけ。
だが結果──
- 新人研修での習得時間が50%短縮
- ユーザーからの「使いにくい」がほぼゼロに
- 現場のストレスが減り、利用頻度が改善
- マネージャーから「これすごく良い」と直メッセ、自分の評価も上がった
なんなら、
「なぜ今までやらなかったんだ?」
と他部署からクレーム…ではなく感謝が来た。
正直、UI刷新は軽作業だと思われがちだ。でもエンタープライズの世界では、UIが改善されるだけで、ユーザーの行動も、企業の評価も、エンジニアのモチベーションも変わる。
ここで改めて思った。
「レガシーを改善する価値は、“影響範囲の広さ”で爆発する。」
■ ケース3:誰も触れなかった“地雷コード”。掃除したらチームのヒーローになった
この例は、チーム内で長年放置されていた“魔の関数”の話だ。
1,000行を超える巨大メソッド。
if文が10段階ネスト。
変数名は謎。
コメントは完全に化石。
誰が書いたかも不明。
「ここだけは触るな」「絶対に壊れる」という伝説さえあった。
ある日、この関数にまつわるバグが発生し、誰も手を挙げなかった。
僕も正直触りたくなかった。
けど、新参者だし、誰もやらないなら僕がやるしかない。
2週間かけて調査・リファクタリングした結果…
**- 巨大関数は400行まで縮小
- 分割して機能ごとに見える化
- ネスト構造は1~2段階に
- コメントとテストコードを追加
- “壊れやすいポイント”を修正**
すると、予想外のことが起きた。
- チームのSlackに「救世主だ」「まじで助かった」メッセージが続々
- シニアエンジニアに「君が来てくれて本当に良かった」と言われた
- PMの評価コメントに「最もリスクの高い領域を改善した」と記載
- 次のプロジェクトで重要なポジションを任された
たった一つのレガシー改善が、
チームからの信頼とキャリアチャンスを全部引き寄せてしまった のだ。
■ ケース4:改善を続けたらチーム文化が変わった
ある会社では、レガシー改善がもたらした“副作用”があった。
それが チーム文化の改善だ。
改善活動を続けているうちに、こんな変化が起きた。
1. 「放置する文化」がなくなった
昔から問題とされていた部分が次々に片付くことで、
「まあ誰かやるでしょ」という空気が消えた。
2. コードレビューが建設的になった
改善が常態化したことで、
「ここもっと良くできそう」「このロジックは別モジュールにしたい」
というポジティブな議論が生まれた。
3. 新人の成長スピードが上がった
レガシー改善は「小さく始めて大きく成長できる」活動なので、新人が“成功体験”を積みやすくなる。
4. PMがエンジニアをより信頼するようになった
数字に現れる成果が多く、PMとしても“投資効果”を説明しやすい。
結果、エンジニアの自主改善に予算がつきやすくなる。
こうして、レガシー改善は単なる技術活動ではなく、
チーム文化そのものを強化する要素になった。
■ ケース5:レガシーの知識が“未来システム”の成功に直結した
最後の例は、レガシー知識が“未来のシステム移行”に決定的な役割を果たした話だ。
ある会社で、新しいクラウドベースのプラットフォームを導入することが決まったときのこと。
その移行チームに選ばれたのは、意外にも…
「レガシーを長く触ってきたメンバー」
だった。
理由は明確だ。
- 既存システムの核心を理解している
- どのデータが重要で、何がビジネスロジックなのか知っている
- 古いアーキテクチャの“癖”を熟知している
- 移行で躓きやすいポイントを予測できる
最新技術に詳しいだけでは、この役割は務まらない。
“レガシーの文脈”を理解した人間が、未来を作るチームに必要とされた のだ。
結果、その移行プロジェクトは想定よりスムーズに進み、社内でも高く評価された。
そして僕自身も、
- レガシー改善の経験
- 古い設計思想への理解
- 企業システムの長期メンテナンス経験
これらが理由で移行プロジェクトに呼ばれた。
このとき、再確認した。
レガシーは未来のシステムを構築するための“教科書”でもある。
■ 承の結論
ここまで紹介したケースは、全てがこう言っている。
「レガシーは弱点ではなく資産」
そして、
それを理解し活かせるエンジニアは海外で非常に価値がある。
- 古い金融システムが新サービスの土台になる
- UIリフレッシュで企業満足度が跳ね上がる
- 地雷コードを解決してチーム内のヒーローになる
- 改善文化がチームそのものを強くする
- レガシー知識が、未来システム移行の最重要スキルになる
まさに
Real-World Triumphs(現場での勝利)
なのだ。
次の「転」では、これらの事例から見えてきた“レガシー活用の核心”と、“エンジニアのキャリア戦略”についてさらに深掘りしていく。
レガシー×未来戦略──“賢いエンジニア”が密かにやっているキャリアの勝ち方**
ここまでで、レガシーがただの「古いもの」ではなく、むしろ企業の競争力を支え、エンジニアの評価を底上げする強力な資産であることを、リアルなケースから見てきた。
では、この「レガシーを活かす」という視点は、エンジニアのキャリア戦略としてどう機能するのか?
ここからは、少し視点を未来に移し、僕自身の経験と周囲の優秀なエンジニアたちの動きを見ながら “レガシー × 未来のキャリア戦略” について深掘りしたい。
■ 1. 「最新技術を追う」ではなく「時間軸で価値を見る」発想へ
海外で働いてみて痛感したのは、
「最新技術に詳しい=価値が高い」ではない
ということ。
確かに最新技術に詳しいのは素晴らしいことだ。
でも、“企業にとっての価値”は常にこうではない。
企業が本当に重視しているのは何か?
- 壊れないこと
- 継続できること
- サービスが止まらないこと
- 過去の文脈が維持されること
- 新しいものへ安全に橋渡しできること
これは、レガシーを理解したエンジニアしか実現できない。
もっと言えば…
レガシーを理解しているエンジニア = 企業が本当に手放せない人材
これに気づいた瞬間、自分のスキルの見方が変わった。
「何が流行っているか」ではなく「どのスキルが10年後も価値を持つか」
この時間軸で考えることが、海外でのキャリア安定に直結する。
■ 2. 実は海外では、レガシーを触れるエンジニアの市場価値は高い
日本では「レガシー触ってるとスキルが古くなる」と思われがちだが、海外では真逆の評価になることが多い。
その理由は明確だ。
1. 企業の基幹システムは長寿命
10年どころか、20〜30年稼働しているシステムは珍しくない。
2. レガシー壊すと会社が止まる
だからブラックボックスを理解している人は“保険”になる。
3. 継続開発の経験者は希少
新規開発だけでなく「長寿命システムをアップデートし続ける」経験者は貴重。
4. 新しい技術と繋ぐ“橋渡し役”の需要が高い
クラウド移行、DX、FinTech、AI導入──
どれもレガシーを理解している人が必須。
実際、僕の周囲でも…
- レガシーと最新技術を繋げられるエンジニアは昇進が早い
- PM に指名されやすい
- 他部署から頼られ続ける
- 転職市場でオファーが止まらない
こういう現象は珍しくない。
つまり──
レガシー理解は、キャリアの“最強の防御力”であり、同時に“攻撃力”でもある。
■ 3. “地雷コードを解決できる人”になるとキャリアが跳ね上がる理由
承の部分で紹介した“魔の関数”を掃除した話。
この現象には明確な理由がある。
1. 高リスク領域に手を出せること自体が評価される
多くのエンジニアはレガシーに恐怖を感じる。
そこに挑む姿勢そのものが強い信頼につながる。
2. コードの“歴史”を理解する力は希少
これは新規開発では身に付かない。
本当に価値が高い「現場力」だ。
3. リファクタリングの判断力はシニアの証
コードを分割し、責務を整理し、ドメインを見抜き、壊れやすい部分を特定する。
この能力は“キャリアのランクアップ”に直結する。
4. 「問題を解決できる人」として組織から認識される
その後のプロジェクト選抜、評価、役職にすべて影響する。
だから、僕はよくこう言っている。
“地雷コードは、“キャリアの宝箱”だ。
開けるまでは怖いけど、中身は金塊。”
■ 4. レガシー改善はチーム文化を変える最強の手段
レガシー改善を続けていると、副作用としてチーム全体が強くなる。
実際に、改善を進めるチームではこうなる。
✔ 放置文化がなくなる
「誰かがやるだろう」から「今直せるものは今直す」へ。
✔ 技術的負債が蓄積しなくなる
毎週少しずつ改善することで負債が“腐らずに済む”。
✔ レビューが建設的になる
攻撃ではなく、共通の改善文化になる。
✔ 新人が成功体験を積みやすい
小さな改善=達成感→成長スピードが上がる。
✔ PM からの信頼が厚くなる
数字で説明しやすい成果が多く、投資対象になりやすい。
つまり…
レガシー改善を進めるチームは、自然と“強いチーム”になっていく。
これは、僕が海外で働く中で一番強く感じたことだ。
■ 5. レガシー × 最新技術の“ハイブリッド型エンジニア”は最強
現代のシステムは、ほぼすべてがこういう構造になっている。
[レガシー] ー API ー [モダン技術]
DB ↑ Web
Core | App
Logic | Cloud
つまり、
レガシーとモダンは対立ではなく共存
している。
ここで必要とされるのが、
レガシー理解 × 新技術スキルの“ハイブリッドエンジニア”
たとえば…
- WPF + React
- .NET Framework + .NET 8
- On-prem + Azure
- 既存DB + 新しいAPI基盤
- 古い認証基盤 + OAuth / SSO
この橋渡しができる人は、とにかく引っ張りだこ。
僕の経験上、
海外で給与が上がりやすいエンジニアは、ほぼ全員このタイプ。
■ 6. レガシーは「人生術」の教材でもある
レガシーと向き合うことは、実は 人生にも応用できる技術 だと思っている。
たとえば…
✔ いきなり全部捨てない
何でもゼロから作り直したくなるが、長年積み上げたものには理由がある。
✔ 不満を言うより、改善を小さく始める
一気に変えようとしない。小さなステップの積み重ね。
✔ 焦らず、歴史を理解する
過去には必ず文脈がある。
これは人間関係にも通じる。
✔ 完璧を求めず、確実に前進する
レガシー改善は“1%改善”の連続。
人生も同じだ。
✔ 時間軸で価値を見る
今すぐ役に立たなくても、長期的には大きな資産になる。
レガシー改善から学べる “人生戦略” は本当に多い。
だからこそ、これは単なる技術活動ではなく、
人生の生き方そのものにもヒントをくれる。
■ 7. 海外で生き残るエンジニアに共通していること
僕の周りの“海外で安定して強いエンジニア”には、共通点がある。
それは…
「レガシーの価値を理解している」
そして、
「流行に流されず、技術の本質を見ている」
さらに言えば、
「古いものと新しいもの、どちらにもリスペクトがある」
これは本当に重要で、
レガシーを見下す人は、海外ではあまり評価されない。
逆に、
古いものにも敬意を払い、それを現代の技術と組み合わせて価値を最大化できる人は、
どこの国でも最強のエンジニア だ。
■ 転のまとめ:レガシーは“未来をつくる鍵”
ここまで話したことをまとめると、こうなる。
✔ レガシーは弱点ではなく、未来を作るための土台。
✔ レガシーを理解することは、海外キャリアの最強戦略。
✔ 技術だけでなく、人生にも応用できる“改善思考”が身につく。
✔ 最新技術だけ追うエンジニアより、長期的な価値が高い。
✔ レガシー改善はチーム文化すら変える力がある。
次の 「結」 では、
ここまでの内容を “行動レベルに落とした実践ガイド” としてまとめ、
「じゃあ明日からどうすればいいの?」に答えていく。
過去を恐れず、未来を上書きするエンジニアへ
ここまで、古いコードに挑むことで生まれるエネルギー、成長、成功、そして自分自身が思わぬ形でアップグレードされていく話をしてきました。最後に、「なぜレガシーと向き合うことが、海外エンジニアとしてのキャリアを伸ばす最強の戦略になるのか」を、あなたの今後のための“人生術”としてまとめておきます。
1. レガシーを味方にできると、キャリアの“希少価値”が爆上がりする
海外にいると分かるのですが、レガシーを扱えるエンジニアって、実はめちゃくちゃ希少です。
先進国の企業ほど、巨大な基幹システムが長く運用されていて、簡単に新しもの好きだけでやっていけません。
- 金融
- 医療
- 航空
- 大手製造
- 大規模物流
どれも柔らかくて壊れやすい “最新技術” だけでは回らない世界。
そして、その現場で頼られるのは、
「古いコードに手を入れながら、新しい価値を出せる人」
です。
正直、モダン技術だけで勝負するエンジニアは星の数ほどいます。
でも、
- レガシーの動きを読み、
- 既存資産を最大限活かし、
- そこに新しいUXや自動化、クラウドの仕組みを組み込める
こういう人は、海外でも本当に少ない。
“新技術×既存資産” を扱えるエンジニアは、市場価値で2〜3段上がります。
つまり、レガシーはあなたのキャリアを伸ばす踏み台になるんです。
2. レガシーを理解すると、エンジニアとしての「軸」が太くなる
レガシーに向き合うことで得られるのは、スキルだけじゃありません。
- システム全体を見る視野
- 影響範囲を読む力
- 設計思想を推理する感覚
- 問題を小さく切り出す思考
- 一歩踏み出す勇気
こういう “エンジニアとして芯になる部分” が鍛えられます。
そしてこれらは、
国が変わっても、技術が変わっても、一生使えるスキル。
私自身、海外で働く上で本当に重要なのは、この “軸の太さ” だと痛感しました。
最新フレームワークの知識が多少抜けても、
新しいツールの流行に乗り遅れても、
“エンジニアとしての軸” が太ければどうとでもなります。
逆に、流行だけを追っている人は、
技術が変わるたびに不安になり、キャリアがブレます。
レガシーに触れるというのは、
実は あなたのエンジニア人生の安定感を底上げする行為でもあるんです。
3. レガシーは「過去」じゃなくて、未来を作る“種”だと気づく
一番伝えたいのはここです。
多くのエンジニアは、“レガシー=重荷” だと思っています。
でも実際は違う。
レガシーは、“未来を作るための素材” なんです。
■ ユーザー体験を変える
古いシステムに UX を追加するだけでも、現場は劇的に変わる。
■ 業務効率を変える
小さな自動化ツールが、何百人の作業を救うこともある。
■ チーム文化を変える
古いコードを丁寧に扱う姿勢が、プロの空気を生む。
■ 会社の方向性を変える
「古い資産を活かす」という選択は、企業の投資判断すら左右する。
つまり、
レガシーはただの過去ではなく、未来への入口なんです。
そして、それを扱える人間は、
単なるエンジニアではなく “未来をデザインできるエンジニア” になれる。
4. 海外で生き抜くための人生術:レガシーはあなたの“武器”になる
海外で働いていると、技術以外にも色んな壁にぶつかります。
- 英語
- コミュニケーション
- 文化
- 評価のされ方
- 主張の強さ
- 自信の持ち方
そんな環境で、自分を支えてくれる“武器”が何かと言えば、
「誰も触りたがらないところに飛び込める力」
です。
これは技術力でも語学力でもなく、
“姿勢の強さ” なんですよね。
レガシーに取り組むことは、その姿勢を磨く最高のトレーニングになります。
- 誰もやりたがらない仕事に手を挙げる
- 真っ暗なコードを前にしながらも一歩進める
- 過去の設計者をリスペクトし、未来に繋ぐ
- 「古いもの」に価値を見つける力を身につける
こういう姿勢があると、海外では本当に強いです。
なぜなら、
“自分の役割を自分で作れるエンジニア” になれるから。
これは、海外で10年以上働いてきた私が断言できることです。
5. 最後に:あなたが明日からできる、小さな一歩
結論を一言でまとめると、
レガシーは恐れるものではなく、あなたのキャリアを押し上げる最大の味方になる。
ただし、明日から「レガシー最高!」と叫べと言っているわけではありません。
まずは小さく始めればいい。
- 既存コードの小さな改善を1つやる
- コメントの意味を丁寧に読む
- 「これ古いな」で終わらせず、背景を推理してみる
- 1つだけ UX 改善案を出してみる
- 自動化できる5分の作業を見つける
これだけで十分です。
こうした小さな行動が、
気づいたら 海外でも重宝されるエンジニア へとつながるからです。
まとめ:レガシーは、未来をつくる“宝の山”だ
古いコードは、時に重く、理解しづらく、面倒です。
でもその中には、過去の職人たちの知恵、会社の歴史、業務の本質、成功と失敗の軌跡が詰まっています。
そして、その資産を未来の形へ変えていくのは、
あなたのように一歩踏み出せるエンジニアだけ。
この記事が、
「レガシーって悪くないかも」
「むしろキャリアのチャンスかも」
そう思ってもらえるきっかけになったら嬉しいです。

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